喫煙者に朗報:タバコを吸っていても安全な避妊ピルがあります

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「低用量ピルを飲むのに注意がいる人」のなかに「喫煙者」とあります。特に、「35歳以上の喫煙者で1日15本以上タバコを吸う人」は、日本では禁煙しないと病院で処方箋を出してもらえないことが多いです。また、血栓症のリスクが高まることから「40歳以上の人には処方しない」 というお医者さんもいます。

他にも、女性特有の病気である「乳がん」「子宮がん」「子宮筋腫」を患っている人や、血栓性の病気である「血栓性静脈炎」「肺塞栓症」「脳血管障害」「冠動脈疾患」などを患っている人は避妊ピルを飲むのは危険であるとされています。

しかし、実はそんな人たちでも飲める避妊ピルがあるのです。日本では認可されておらず、普及もしていません。日本ではごくわずかの産婦人科で取り扱っているようですが、海外では広く飲まれているピルです。

なぜ危ないの?なぜ危なくないの?

タバコを吸う女性

一般的な低用量ピルには卵胞ホルモン(エストロゲン)黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンが含まれているのですが、エストロゲンには血液を固めやすくする作用があります。そのためピルを飲んでいると血栓症を引き起こすリスクが高まります。
タバコを吸うと血管が収縮し、さらに血栓症のリスクが高まるため、避妊ピルを飲んでいる最中はタバコを吸うのは非常に危険だというわけです。

ミニピルと呼ばれるピルには、このエストロゲンが含まれておらず、プロゲステロンだけで避妊します。低用量ピルよりもさらに副作用が少なく、血栓を作るリスクもありません。なので、他の低用量ピルとは違い、喫煙者、血栓がある人、授乳中の人、高血圧・頭痛がある方でも飲めるのです。40代を過ぎたからという理由でミニピルに乗り換える人も多いです。

デメリットは、ごくわずかのホルモンで調整しているため作用の持続時間が25時間とされています。持続時間が非常に短いため、一般的な低用量ピルよりも厳格に飲む時間を守る必要があり、3時間以上ずれると避妊効果が薄れると言われています。

しかしミニピルの種類によっては、避妊効果が長時間持つものもあります。

35歳以上・喫煙者・授乳中のママ向けピル
喫煙者や35歳以上の女性、授乳中の方はエストロゲンが含まれている低用量ピルよりも、黄体ホルモンのみで出来ているミニピルの方が安心です。

おすすめのミニピル

ノリディ(Noriday)黄体ホルモンのプロゲスチンのみを含んでいます。長年使用されてきた実績により安全性と有効性のデータが多いほか、今後新たな副作用が発現するリスクが低い点が強みです。
セラゼッタ(Cerazetta)デソゲストレルと呼ばれる、合成黄体ホルモンだけを含みます。エストロゲンの使用ができない喫煙者や授乳中、高血圧や血栓症や片頭痛などの方にも処方される避妊薬です。ノリディよりも長時間の作用があるので、さらなる安心を求めたい方はこちらの方が良いと言われています。

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