副作用が出にくい超低用量ピル
一般的にピルには高用量ピル・中用量ピル・低用量ピルとあり、卵胞ホルモン(女性ホルモン・エストロゲン)の含有量によって分けられています。
エストロゲンが50マイクログラム以上のものを高用量ピルと言い、ちょうど50マイクログラムのものを中用量ピル、低用量ピルはそれ以下のものを指します。
高用量・中用量ピルは無月経やひどい生理痛に悩まされる月経困難症、生理不順などの治療目的で処方されますが、含まれている卵胞ホルモンが多いため吐き気や頭痛などの副作用がよく見られます。
それを抑えたのが低用量ピルですが、さらに女性ホルモンの含有量を減らしたものを超低用量ピルと言います。現在の低用量ピルは卵胞ホルモンが30マイクログラム前後ですが、超低用量ピルは20マイクログラムです。そのため副作用が出にくいのですが、ホルモン含有量を抑えて調整するため飲む時間はしっかり守りましょう。
日本では「避妊効果はない」とされていて、「避妊目的でピルが欲しい」とお医者さんにいっても出してもらえず、月経困難症の治療にのみ保険適用で処方されます。月経困難症と診断され、保険適用でお値段は診察料を入れて1か月分3,000円前後が相場です。
世界では広く避妊目的で普及しています。
おすすめの超低用量ピル
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メリアンED(MelianeED)
超低用量ピルの中では世界的な定番商品です。ホルモン量が少ないため、体への負担が軽いのが特徴で、現在市場にあるピルの中では最もホルモン量が少ないものになります。
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マーシロン28(Mercilon28)
マーべロンと同じ成分で、ホルモン含有量を減らしたタイプです。マーべロンを飲んでいた人たちが年齢を気にするようになって超低用量に移行する際に人気です。またトリキュラーが合わない人にもおすすめです。
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アラフォーでも喫煙者でも授乳中でも服用できるミニピル
低用量ピルには女性ホルモン(卵胞ホルモン・エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が含まれています。エストロゲンとプロゲステロンの作用によって、排卵を抑制し、子宮内膜を妊娠に適したふわふわの状態にさせず、薄い状態の一定のまま保つ効果があります。
ミニピルにはこのエストロゲンが入っておらず、プロゲステロンだけで避妊をします。排卵を起こさないようにし、子宮頸管粘液の粘度を上昇させて精子の子宮内への侵入を防ぎ、子宮内膜を受精卵が着床しにくい状態にすることで妊娠を防ぎます。血栓を起こすリスクがあるエストロゲンが入っていないため、喫煙者でも、35歳以上、40代50代の方でも比較的安心して飲むことが出来ます。
ただし、避妊効果が強いのは服用後25時間と短いため、飲む時間を厳密に守る必要があります。一般的な低用量ピルは1日くらいなら飲み忘れても大丈夫、という話を聞きますが、ミニピルは3時間遅れると避妊効果が急激に減ると言われています。
3時間以上飲み忘れがあった場合には、その後の7日間はコンドームなど他の避妊方法を併用するようにしましょう。下痢や嘔吐などの体調不良で、お薬の吸収が悪くなった場合も、体調が回復した後の7日間は他の避妊方法を併用する方が安心です。
また、女性ホルモンが入っていないので、ニキビなどの肌荒れ改善という効果は見られません。そして飲み始め当初は不正出血が起こりやすいので、不正出血があったとしても1,2カ月は様子をみるとよいでしょう。
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ノリディ(Noriday)
黄体ホルモンのプロゲスチンのみを含むミニピルです。そのため、喫煙をする方、授乳中の方、血栓症、高血圧、片頭痛のある方も安心して使用できます。30年以上の販売実績があり膨大なデータを保有しているお薬です。
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セラゼッタ(Cerazetta)
セラゼッタに含まれる黄体ホルモンのデソゲストレルは強力な排卵抑制作用を持ち、排卵に必要なホルモンの分泌量を減らして排卵を起こらなくさせる点で低用量ピルと同じ効果があります。 |
