マイルーラは日本の薬局以外で買えます
マイルーラは日本では大鵬薬品が製造・販売していましたが、「効果が無い」とか「危険性がある」という声が上がって問題になり、売り上げが伸び悩んだため製造中止・販売中止となりました。殺精子剤は日本では他にも錠剤のネオサンブーンループ錠などが発売されていましたが、今は販売中止となっています。
しかし、海外ではまだマイルーラは根強い人気で、広く販売されています。
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VCF(避妊フィルム/マイルーラ米国版)
性交(挿入)15分前にフィルムを小さく折りたたんで膣内に入れるだけで3時間の避妊効果が得られます。 |
マイルーラの人気の秘密は何と言っても「お手軽さ」にあるでしょう。
膣内に入れて15分待つと溶けて避妊効果を発揮します。溶けた液体に精子が触れると精子が死滅するようになっています。
コンドームのような装着感はなく、
ピルのような毎日の手間もなく、ホルモン剤を飲むわけではないので安心感があり、
リングや避妊手術のような特殊な処置を必要とせず、
生の自然な状態で性交渉が行えるのが一番の特色ですね。
マイルーラの避妊効果は
しかし残念ながら、マイルーラ(殺精子剤)単体の避妊率はそれほど高くありません。確実に精子が薬剤に触れれば死滅するのですが、そうでないことも多いのか、避妊失敗率・妊娠の確率は他の避妊方法と比べて高めです。
出典:https://drjengunter.wordpress.com/2011/08/11/what-is-the-best-method-of-birth-control/
このデータは、アメリカで医学書も書いて出されている産婦人科の先生のHPからのものですので、信頼できると思います。
このデータのなかの「殺精子剤」には、マイルーラ以外の商品も多数含まれています。海外で販売されているゼリー状やクリーム状の殺精子剤は、殺精子成分の濃度が低いため十分に効果が出ないのかもしれません。
純粋にマイルーラだけの避妊失敗率を出すのは難しいのですが、それでも失敗率が他の避妊方法よりも高めのは間違いないでしょう。
副作用や使用にあたっての危険性は
典型的な副作用は「膣内がかゆくなる」「少し痛みを感じる」です。中にはそういう人もいるようです。
(Google翻訳)VCF膣避妊フィルム(マイルーラ)はいくつかのリスクと関連しています。 皮膚の炎症が起こり、HIVや淋病などの性感染症に罹患する可能性があります。 VCFまたは別の殺精子剤を単独で使用することは、コンドームまたは他の避妊法と組み合わせて使用するよりも効果的ではありません。 (あなたの医者が病状のために妊娠を避けるようにアドバイスした場合、妊娠を避けるためにVCFだけに頼らないでください。)さらに、VCFへのアレルギー反応がでる可能性もあり、他の副作用もあります。 VCFの使用中に異常な症状が現れる場合は、医師にご相談ください。
出典:https://www.sharecare.com/health/contraceptive-film/what-risks-using-vcf-film
ここでいう「HIVや淋病などの性感染症に罹患する可能性があります」というのは、ピルと同じく「性病感染の予防にはなりません」という意味です。パートナーが性病を持っていた場合、コンドームをしないと病気をうつしてしまう可能性があるのは、低用量ピルも避妊リングも避妊手術も同じです。
また「膣内に炎症を起こし、そこに使用されている薬剤ノノキシノール-9 が入ると危険」というデータが報告されましたが、実験そのものの薬剤の量や状況が一般的なマイルーラの使用法からはかけ離れているため参考にならない、という声があるのもまた事実です(5日間ウサギの膣内にノノキシノール-9を染み込ませた脱脂綿を入れておく、など)。
重篤な薬害は報告されていません。
しかし。。。
これほどの失敗率があるならば、やはりマイルーラ単体での避妊はおすすめしません。
あくまでも、コンドームと一緒に使い補助的な役割を持たせて安心感を上げるとか、「リズム法(安全日)+マイルーラ+膣外射精(外出し)」といった使い方でリスクを下げるとか、いずれにしても他の避妊法との併用をおすすめします。
