超低用量ピルとは
超低用量ピルとは、含まれている卵胞ホルモン(女性ホルモン・エストロゲン)の量が非常に少ないピルのことで、一般に低用量ピルには0.03mg~0.04mgのエストロゲンが含まれているのに対し、超低用量ピルのヤーズには0.02mgしか含まれていません。

一緒に含まれている黄体ホルモンは「ドレスピレノン」という種類で、自然な黄体ホルモンの働きに近いのでむくみや吐き気などの副作用が少ないとされています。
ヤーズの特徴と飲み方
ヤーズには24日分の混合ピル(ホルモン剤が含まれたお薬)と4日分の白い錠剤のプラセボ錠(偽薬)が入っています。つまり休薬期間(生理っぽい出血・消退出血)が4日間しかないということ(個人差あり)。
ヤーズは黄体ホルモン活性という、「子宮内膜に働きかける力」が他のどのピルよりも高く、日本では月経困難症の治療薬として保険適用で出してもらえます。月経用は減り、生理痛も軽減されるお薬です。日本では避妊を目的とした場合は処方してくれません。生理痛がひどい人にとって、しかも働く女性にとって、生理が軽くなって4日で終わるというのは本当に嬉しいことでしょうね(^^
海外では避妊用のピルとして普及しています。
しかし女性ホルモンの量が少ないため、副作用が出にくいメリットがある半面、避妊を目的としている場合、服用時間はより厳密に守る必要があります。
ヤーズの副作用
むくみが出にくい、と言われるヤーズですが、その理由の一つが「利尿作用」があります。
水分をおしっことして排出してくれるのでむくみにくいのですが、逆にしっかりと水分を取らないと血中水分量が減り血栓症のリスクが高まるので注意が必要です。
しかし、男性ホルモン活性(アンドロゲン作用)という、従来の黄体ホルモン内に含まれる作用が全くありません。
アンドロゲン作用が高いピルでは、ニキビや多毛症・肥満・性欲亢進・男性化症状などの副作用が引き起こされるのですが、アンドロゲン作用はトリキュラーなどの第2世代ピルで最も強く、第1世代ピルと比較すると8.3倍になります。
ヤーズやヤスミンのような第4世代と言われる超低用量ピルではアンドロゲン作用は起こらないので、ニキビが悪化するようなことや、太るなどの副作用は出ないでしょう。女性が感じる大きな違いはこの副作用の有無だと思います。
しかし、先に書いたように、「黄体ホルモン活性」が非常に高いため、うつ、イライラ、不機嫌、といった症状が普段よりも出やすくなるかもしれません。
PMSに関して言えば、マーべロンと同じく1相性のピルなのでホルモンバランスが安定してPMSの症状は出にくくなるのですが、人によっては先ほど書いたイライラや不機嫌、抑うつ症状が出るかも知れません。
避妊効果はいつから?
生理が始まった日からしっかり時間を守って飲んでいたら、7日後から避妊効果は得られます。それまではコンドームを着用するか、絶対に膣内射精(中出し)はしないようにしましょう。サンデースタートにする場合は、14日間は別の方法で避妊しましょう。

↓ヤーズの「患者携帯カード」です。血栓の症状など参考にしてください。
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ヤズ(Yaz)
通販(個人輸入)で買う場合は、事前に必ず日本の病院で診察を受けて実際に飲んでみてから、自分の身体に合うかどうか試してみてからにしましょう。 |