ノアルテンとノリディに入っているホルモンは同じ
ノアルテンは本来、月経異常を整える目的で処方されているお薬です。生理不順、月経困難症、卵巣機能不全症、黄体機能不全が原因で妊娠が困難であると思われる場合、不妊治療の目的でも処方されます。適切な服用後に、子宮が妊娠しやすい状態になっていると治療は成功です。
また、「生理を早める」「生理を遅らせる」といった目的がある時にも処方されることがあります。
服用中の副作用は、不正出血、体重増加(太る)、食欲不振、下痢、腹痛、吐き気・嘔吐、頭痛、眠気、倦怠感、生理が止まる、などです。特に「不正出血が止まらない」、逆に「生理がこない」という声は多く、不安を感じる人も多いです。
これは黄体ホルモンには子宮内膜をそのまま保持するという作用があり、生理が来ても徐々にしか出血しないため「だらだらと不正出血が続く」状態になったり、子宮内膜が厚くならないまま保持した場合、数カ月も子宮内膜が剥がれることなく「生理が来ない」状態になるからと考えられます。
ノアルテン錠には黄体ホルモン(ノルエチステロン)が5mg入っており、同じ種類の黄体ホルモンを使ったミニピルのノリディに入っているのは0.35mgです。
ノアルテンは避妊目的の服用には向かない
黄体ホルモンが身体に及ぼす作用は同じなのでノアルテンにも避妊効果はあるのですが、ホルモン量が多くて長期に服用するには向いていないと思われます。
ノアルテンは数日から数カ月という期間で飲むように作られているので、何年もの長期にわたって飲み続ける避妊目的の飲み方では黄体ホルモンが不自然に多くなってしまうことが考えられるからです。
また、緊急避妊としてのアフターピルの役割を望めるのは、中用量ピルである「ノアルテンD錠」です。
低用量ピル以外ならミニピルのノリディがおすすめ
喫煙者や高齢などで血栓症のリスクが高い人、授乳中の人は低用量ピルを飲むことはできません。そういう人は黄体ホルモンだけでできたミニピル(POP)なら服用することが出来ますが、日本ではまだ認可がおりておらず、現在は購入方法は通販(個人輸入)しかありません。
それでもノアルテンで代用するよりは、避妊用にきちんと開発されたミニピルの方が安全だと思います。
特にノリディは第一世代の黄体ホルモンであるノルエチステロンで作られているので、人体への作用は50年以上の実績があり、副作用も少なく安心です。

飲み方は低用量ピルとは違い、休薬期間を設けずに毎日飲み続けます。低用量ピルからミニピルに変える時には、休薬期間やプラセボ錠(偽薬)を飲む期間を取らずに、混合ホルモン錠の最後を飲み終えたら翌日からミニピルを飲み始めます。
If you’re switching from a combination birth control pill to the minipill, start taking the minipill the day after you take your last active combination birth control pill.
(混合ピルからミニピルに変えるなら、最後の混合ピルを飲んだ翌日からミニピルを飲み始めます)
出典:http://www.mayoclinic.org/tests-procedures/minipill/basics/how-you-prepare/prc-20012857
*混合ピル:一般の低用量ピルのように、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの両方を含む避妊用ピルのことです。
デメリットは、薬が効いている時間が25時間と短いため、毎日必ず決まった時間に飲む必要があります。決まった飲む時間から3時間以上遅れると避妊効果は格段に落ちてしまいます。
ノリディの方が圧倒的に安い
ノアルテンは1か月分で3,000円ほどが相場価格となっています。
しかしノリディなら1カ月800円~900円程度の金額で入手できます。
生理の日を遅らせる、ずらす、調整するといった一過性の目的ではなく、長期的に見た避妊を目的とするなら、負担が少ないノリディの方が続けやすいですよね!
*通販でノアルテンを購入する場合はもう少しお安く買えます。
ノルコルト(Norcolut)5mg
(ノアルテンと同じ成分の別名商品です)


