低用量ピルは高校生でも飲んでいいのか
生理が重くて辛い、生理の日をずらしたい、自分の身を自分で守るために避妊もきちんとしておきたい。女性である以上、このような悩み、思いは何歳になっても共通だと思います。
まずは「ピルは何歳から買うことができるの?」「何歳から飲んでもいいの?」という疑問ですが、結論から言うと思春期(10歳、11歳頃)から飲めます。
ピルには生理を軽くしたり、月経困難症を治療したりという効果もあり、月経困難症を早期に治療することが後々の子宮内膜症や不妊症を防ぐ効果もあると報告されています。
また性病を防ぐという意味ではコンドームを付けることは重要ですが、欧米では未熟な高校生カップルや大学生カップルにとって妊娠を避けることも大変重要です。その不安を払拭するために若い女の子が低用量ピルを飲むということは一般化しています。
もちろん緊急避妊ピル、アフターピルも未成年であっても処方してもらえます。
望まない妊娠のリスク、中絶のリスク、性病感染のリスク、避妊失敗のリスクは若い世代からきちんと性教育を行って知らせるべきだと思いますし、万が一そんな事態に関わることになったとしても一人で悩まず、対処する方法があると知ってもらいたいものです。
何歳まで飲み続けていいの?
欧米では、低用量ピルは喫煙や高血圧など血栓のリスクを上げる既往症がなければ55歳まで飲んでも良いとされています。
In the absence of contraindications or risk factors, estrogen-containing and progestin-only hormonal contraception can be safely continued until age 55. …..
・Although fertility declines with age, effective contraception is still required in women over 40 years of age who wish to avoid pregnancy.
・According to international guidelines, there are no contraceptive methods that are contraindicated based on age alone.
・Effective nonhormonal and progestin-only methods provide safe options for women who should avoid estrogen-containing contraceptives.
・For women who are using hormonal contraceptives, menopausal status and lack of need for contraception can be assumed at age 55.
出典:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3626808/
・出生率は年齢とともに低下しますが、妊娠を避けたい40歳以上の女性には、依然として効果的な避妊が必要です。
・国際的なガイドラインによると、年齢だけでは禁忌とされる避妊方法はありません。
・非ホルモンおよびプロゲスチンのみの方法(*ミニピル)は、エストロゲン含有避妊薬(*一般的な低用量ピル)を避けるべき女性にとって、安全な選択肢です。
・ピルを使用している女性にとって、閉経状態および避妊の必要性の有無は55歳で推測することができます。
しかし、日本産婦人科学会は「一般に心筋梗塞等の心血管系障害が発生しやすくなる年代であるため、これを助長するおそれがある。」という理由で、40歳以上の人には慎重に投与(処方)するように、というガイドラインを作っています。
日本では低用量ピルは40歳を超えると処方しません、という病院もあります。
35歳を過ぎ40代、50代の女性が卵胞ホルモン(エストロゲン)の入った低用量ピルを飲むと血栓症のリスクがぐっと高くなるからです。
30代で起きる早期更年期障害を改善するためにピルが用いられることもありますが、40代以降になるとホルモン補充療法(HRT)という方法に変えられます。避妊を目的としたものではなく、より血栓症のリスクが低いエストロゲン製剤に変えるのです。
避妊を目的とする場合は、プレ更年期(35歳~45歳)に入ったら黄体ホルモンだけで出来ているミニピルを利用しましょう。

そして、「閉経すると妊娠しない」と思われていますが、実は閉経しても妊娠する人がいます。正しく言いかえれば「閉経した『と思っていた』のに妊娠した」という人です。
50歳前後になり生理が毎月こなくなり、2か月に1回、来ても量が少なくすぐに終わる、そのうち1年くらい来なくなった・・・これで閉経した、と思ってしまう人が多いんですね。
でも実は終わっていなくて1年後にまた生理が来た、実は1年間来ていなかっただけで排卵はあった、という人もいるのです。
性生活があるならば閉経したと思っても数年は避妊を行う方が安心ですので、そういう人はミニピルを飲み続ける方がよいでしょう。ミニピルは血栓症のリスクは上げません。

個人輸入では誰でもピルを買えるの?
海外から個人輸入で手に入るようになったピルですが、こちらには年齢制限があります。
ご注文は、「医薬品の個人輸入」「薬機法」をご理解の上、自己の行動に責任を持てる20歳以上の方のみとなります。20歳未満の方はご利用いただけません。
出典:オオサカ堂
未成年の人は特にお医者さんで処方してもらう方が、色々相談出来て安心です。
また、ピルなどは女性が使用するものなので、男性の名義で購入することもできません。
個人輸入の場合、原則と致しまして、商品は、個人使用の目的でのみ個人輸入が可能です。
第三者に譲渡あるいは転売することは法律で禁じられています。従いまして男性専用の商品を女性名でお申し込みの場合は、税関にて使用者が違うと判断され、通関されない場合などがございます。その場合には、弊社保証対象外となりますので、ご了承ください。
また、男性名で女性商品を申し込んだ場合も同様でございます。
出典:オオサカ堂
個人輸入で購入する場合には気をつけましょう。