ピルだけでは性病の感染は防げない
既に多くの方が知っている通り、ピルは性感染症の予防にはなりません。感染を防ぐにはコンドームが一番効果があります。
欧米ではコンドームは避妊目的と言うよりも、性病予防の目的で使われることの方が多く、「コンドームを使いましょう」という注意喚起も「性感染症にかからない、うつさない為に」という意味合いで行われています。
夫婦・ステディな関係では?
このサイトは基本的に「夫婦」「ステディな関係」の人たちに向けて情報を発信しています。何故ならば基本的に「性病を他所でもらってこない信頼関係がある」という前提で、「避妊」に特化しているからです。
私は主人と真剣なお付き合いをするようになってから間もなく、2人で一緒に性病検査を受けました。自分のためにも、相手のためにも大事なことだと思ったからです。
その時2人とも性感染症にかかっていなければ、今後もかかることはない、と。
もしどちらかがどこかで性病にうつされてきたら、関係はお終いにするという約束です。
私はピルを飲んでいますが、確実に避妊したい、絶対妊娠したくない、という思いが強いのと、コンドームが苦手だからです。
そしてまた、ゴム・ラテックスという人工物に邪魔されず、大好きな人と生身で究極のスキンシップが出来るのは本当に素晴らしいことで、お互いの身体を感じ、とても気持ちが良いものです。手袋をしたまま手をつなぐのと、素手で手をつなぐのとでは、感情の高ぶりが違うのと同じような感じです。

信頼関係による
しかし、夫婦関係、恋人関係も様々なのが現実です。
「うちの主人、風俗に行ってるかも」とか「パイプカットをしたら旦那が浮気するかも」とか「ピルを飲むってことは妻は浮気したいってことなのかも」とか、そういう疑いを持ってしまうような関係ならば、パイプカットをしようがピルを飲もうが、是非コンドームも使ってください。
(また、あまり居ないと思いますが、「浮気OK!」というカップルも同様にコンドームを使いましょう。)
そういう夫婦、恋人同士ならコンドームの使用をおすすめしますが、やはりピルとの併用もおすすめします。理由はやはり、「その信頼関係で今妊娠したら困るんじゃない?」という思いからです。ピルとコンドームを併用したら妊娠も性病もほぼ確実に防げます。

カンジダとトリコモナスは女性だけでもかかる
性感染症(性行為によってパートナーにうつすことがある病気)の中で、カンジダとトリコモナスは必ずしも「他人からセックスでもらってくる病気」とは言い切れません。
私は過去3度、カンジダ膣炎になった経験がありますが、1度目は20年以上前アメリカに居た頃、中用量ピルによる体調変化と服装(タイトなジーンズばかり履いてて局部が蒸れた)、疲労が原因、あとの2回はどちらも疲労による免疫低下によるものです。カンジダの菌(カビの一種)は誰もが身体に持っているもので、免疫が低下すると増殖してしまいます。
私は体調を崩すと以前はカンジダ、最近は膀胱炎にかかりやすい体質らしく。。。
カンジダはsexで相手にうつす可能性は5%程度だと言われていますが、初めてカンジダにかかった時には、その当時付き合っていたパートナーにうつしてしまいました。包茎の人はやはり菌を保持しやすいらしく、感染しやすいそうです。当時のパートナーは仮性包茎でした。
しかし、男性のカンジダは自然治癒することが多いらしく、「うーん、陰部がなんかカサカサして痒いかなぁ」とか言っているうちに3日後には「元に戻った」と言っていました。
私は膣内に挿入する軟膏が焼けるような痛みで、数日間もだえ苦しんだのでうらやましかったのを覚えています。
結婚してからのカンジダは主人にはうつしていません。
カンジダ膣炎の症状ではとにかく外陰部や膣がかゆくなり、白いおりものが増えます。
今はカンジダ膣炎のお薬が市販されています。でもフェミニーナ軟膏との併用は禁忌ですよ。
トリコモナスは細菌やウイルスではなく原虫という虫の一種が膣に入りこむことによっておきる膣炎です。まれに高齢者や性交経験のない女性や幼児の感染もあり、セックス以外でも下着、タオル、便器、浴槽などから感染することもあるそうです。
膣トリコモナス症ではおりものが泡状で悪臭が強くなって増加し、膣や外陰部が痛くなったりかゆくなったりします。
男性にうつることもありますが、尿道への感染はおしっこで洗い流される可能性があり、症状が出る前に治るか、症状が出ても軽いものが多いようです。
しかしそもそも性交渉以外でトリコモナスにかかる可能性は非常に低く、稀です。カンジダに比べたらその可能性は雲泥の差です。
性病の不安がある人はコンドームを
性病に感染する不安がある人はコンドームを使いましょう。
その上でピルも併用すれば避妊効果は完璧でしょう。
